北の大地で研修中 ニポラー日記
家庭医・総合医をめざして北海道の各地でニポラー(ニポポ研修医ニポポ研修OB)が活躍中です。 そのニポラー(研修医とOB医師)と指導医の日記です。楽しんでお読みください 。
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2010
12,27
12:51
どこまで何が出来るか?
CATEGORY[家庭医関連]
寒い。時期も寒いが状況も寒い。今日は
32
歳の誕生日。そして今は病院の中。花のバースデー当直中(
12
月中旬に書いたため・筆者注)。風邪もひいた。寒い…。
ジェネラリストは「あなたの専門医」ということで、種々の健康の諸問題に対応しましょう、ということになっている。これはこれで正しいと思うが、それでは家庭医含めて総合診療医(言い方がいろいろでややこしいな)は何をどこまでカバーすべきか?
もっと話をすすめると社会全体を「健康」にすべきか(いわゆる川の上流論議)。これは政党色の強い病院やいわゆる家庭医で強く言われることかもしれない。ヘルスプロモーションという名のもとに「健康」を布教することは正しい姿か。
よく考えてみよう。すべての人間が健康に細心の注意を払い、摂生してたばこをすわず、酒はほどほどに勤勉に過ごし、休日は家族と団らんする。それは正常な社会か?僕はいろんな人が居て社会だと思う。酒飲みもいるし、無茶する人もいる。それにまた不健康な人が増えているのは不況、失業といった社会の影響が色濃い。ことに北海道は暗いニュースも多い。各地に限界集落ができている。それなのに社会をどこうできると医療者が考えるのはむしろ傲慢と思う。それは政治家の仕事。我々の仕事ではないと思う。
糖尿にならないように気をつけましょう、喫煙はこんな悪いことがあります、
10
代の性教育大事ですね、それくらいは言える。大事だと思う。知らない人に啓発するのは良いと思う。それだって健康セミナーにわざわざ来るのは相当関心があるからで、関心のない人にどれくらいのインパクトがあるかは知らないが。または社会ではなく地域医療を守る循環型のシステムなんかを現場の立場で提言することは意味があると思う。それは我々にしか言えないことだと思うから。しかし、基本的には社会に働きかけてもあまり大きな影響はないかも、と思う。私たちは小さな小さな度量しかないのである。
結論を言うと、我々の仕事は社会を良くする運動をすることではないということ。我々はあそこが痛い、検診でひっかかった、会社を解雇されて通院できない、そういう状態で来た人に対して「うーん」と悩むことだと思う。一朝一夕に解決できることなんてない。抱え込むものが大きければ大きいだけ、個人では持ちこたえられなくなる。我々に対応できるのはせいぜい個人レベルだ。そして個人について悩むことは十分に意義ある仕事だと思う。
家庭医ならぬ勝手言いのニポポでした。
[7回]
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2010
12,14
18:49
専門医
CATEGORY[家庭医関連]
あまり問い合わせもなかったので書いてもいなかったが、まあ、とりあえず家庭医専門医は取得しました。誰も興味ないって?まあ、そう言わずに…
この専門資格が出来るまでに様々な方々がご苦労されたと思う。改めて敬意を表します。ただ…この専門医は永続するのでしょうか??この資格についてまともな議論が今は停止中と聞きますが、それは正常な姿か?
プライマリ・ケアの専門医は「家庭医専門医」でよいのか?その上に病棟専門医が出来るかもしれないとのことだが、誰がそこまでして「病棟専門医」をとるのか?まず方向がまったく違うやないか。これではまるで内科認定医の上に外科専門医を置くような愚行である。
今の「家庭医専門医」の名前を変えてプログラム修了者にばらまいたらどうか。別にプライドなんてないでしょう。学会の認定したプログラムなのだから、それはすでに専門性を帯びた教育そのものではないか。大学出たら学士がもらえるでしょう。同じです。
そもそも今の「家庭医専門医」は理想家の集団が哲学論争の末に編み出した経典の一部にすぎない。純粋だが使えない。ある意味、そのへんの民間療法と変らない。そんなものに意義は見出せないだろう。
そして病棟専門医の愚行はよすべきだ。もっと日本のプライマリ・ケアや地域医療が良くなることを考えて専門医を作るべきである。家庭医的な資格を作るなら内科認定の
2
階部分にするとか工夫はできよう。
とにかく連合学会や専門医制度がわかりやすく市民のためにあることを願いたい。議論しましょう。
[5回]
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2010
11,04
17:57
家庭医専門医4
CATEGORY[家庭医関連]
CSA
が終ると弁当の時間。高そうな弁当が出た。受験料
5
万円もふんだくるのだから当然だが。
しかしこの昼休憩が短くて困った。長くてもやることがないのでいいのだけれど、
30
分くらいしかなかった。そして筆記試験の会場へ移動。なんだか説明を受けて試験。合格率
8
割とか言っていたが、資格試験なのに合格率があらかじめ設定されているというのはどういうことなのだろう。
筆記試験は
2
時間で
6
題だったと思う。ひたすら筆記で、マルチョイなどの選択問題はなし。内容は糖尿病性腎症の鑑別(意図不明)、なんだか止めたい人の医療面接の仕方(面接試験とほとんど内容同じ)、
EBM
、
LEARN
を問う問題、予防接種、その他(忘れた)。時間が足らないぞ、と脅かされたが別にそうでもない。余った。なぜかというとさっぱり分からなかったから。埋めるには埋めたが、出来たんだか出来てないんだかさっぱりよくわからない試験だった。
割合細かいことが聞かれた気がする。どうだからどう、とか理由まで全部答えさせられた。しかし、その範囲は狭く、おそらくこれから回を重ねるうちに対策しやすくなってくるだろう。試験問題の再現なんて誰かがその気になればすぐできるんじゃないか。そこまでして必要な資格かどうかは別物だけれども。答えが洗練されていくので、回を重ねるごとに受験者はかえって困難を感じるようになるだろう。
まあ、これから受験する方々はこれから出されるであろう講評を熟読する必要があるだろう。
ところでこの専門医なんか意味があるのだろうか。勉強したという証明ならば、学会がそのプログラムごとに認定をしているのだから、修了した時点で、専門医資格を無償で与えるべきではないか。そもそも落ちる受験者が出るようなら認定した学会が悪いということになる。
何を目指しているのかわからないことも多いが、取得できればいいとも思う複雑な秋。合格したかどうかは次回のお楽しみ。
[4回]
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2010
10,18
18:31
家庭医専門医3
CATEGORY[家庭医関連]
試験会場は東京医療センター。駅から遠くて辟易した。しかも東京は暑くて困った。開始
30
分ほど前には現地に着いたのだが、すでにほとんどの受験者が集合しており驚いた。
2
チームくらいに受験者が分けられていたのだが、それでも
50
人ほどはいたと思うので総受験者数は
100
名くらいだろうか。
皆、それぞれに待つ。教科書をひろげる者、プリントに見入る者、何をしていいかわからず笑顔で興奮している者。いろいろ。なんだか勉強している人が多くてまたびっくり。勉強することがあったんだ、という感じ。
2
回目だからおんなものか。
私の試験の最初は
CSA
(
clinical skill assessment
)。決められた時間で何ヵ所かのブースを回り、臨床技能?を評価されるというもの。
なんだっけ…エボラ出血熱の治療、ES細胞の臨床応用、「消えた年金」の医療行政への影響・・・嘘。ほんとは思春期の人の診察、うつ病の人の診察、たばこ止めたい人、海外帰りの胃腸炎、介護保険の必要な人、また介護保険の記載、縫合の実地試験、あとは忘れた。最初はどれくらいの時間の試験かもよく知らなかったので最初の医療面接が終わってから試験監督(名前は記載しないがその世界では有名な人)に
「何分の試験ですか。」
と聞いたらすごく軽蔑した目で見られた。悔しい。
試験自体はよくわからないうちに終わった。一体何がどんな基準で評価されるのか。ようわからん。全部で
2-3
時間だったか、一ブース
12
分とあとから知った。しゃべり倒した印象で、あいまあいまにときどきお茶を飲んだ。白衣、医療用手袋、聴診器は各自持参。そのくせ聴診器は使う機会がなかった。わざわざ北海道からいいのを持って行ったのに。背広を着ている人もいたがそうでない人の方が多かった。
要するにいつもの外来風景を再現すればいいということ。私には何を求められているのかよくわからなかったので、いつもどおりにした。
ところでこの面接試験、いつかネタ切れにならないだろうか。だいたい似通った面接になりそうな予感。試験の回数を重ねるごとにおそらくは洗練された医療面接が求められるようになるだろう。だから受験者はたいへんになるだろうと思う。まあ、僕が心配することではないかもしれないが・・・(関係者がこの文章を見ていないことを望む)。
筆記試験は次回また。
[2回]
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2010
10,14
17:13
家庭医専門医2
CATEGORY[家庭医関連]
別にオチはない。普通に昨年受験したニポポの先輩にメールしてみた。すると「自分も何が出るかよくわからなかったので何もしなかった。ただ自分の時の試験講評があるのであげよう」ということだった。
添付された講評の内容に愕然。まったく未知の世界の話だった。ここでようやく「家庭医療マニュアル」という本を丸読みすることにした。葛西先生の本。分厚い本だが知ってることも多いので
3
日で全部読めた。読んでみるとなるほどよくまとまっていてなかなか面白い。そうか、こうやって問題を解決すればいいのかと、試験対策を超えて役だったと思う。
というわけで何かをこなした気になったので気を良くして、そのまま何もせずに東京へ。試験前日に渋谷に入った。
渋谷の人の多さに驚愕。毎日、あんなに人がいるんですか。田舎者ですいません。東京は大学まで行ったことなかったです。またお土産を買うために入ったデパートの物価の違いに呆然。服ってあんなに高いんですか。誰が買うんですか。
そして夕方に東京に住む大学時代の友人と合流。ただ酒を飲むだけでは…ということで友人の優しい配慮により神宮球場へ。中日×ヤクルト観戦。久々のナイターに感激。僕は中日ファンです。この優勝のかかる大事な一戦をあんなに中日ファンの多い神宮で見られて感激。青木に一本打たれたが、ほぼ中日の完勝で最高の試合だった。ビールおもいっきり飲んだ。その後、新宿で飲み直し、ホテルに帰ったのは
11
時過ぎだった。いいのか、試験前に。まあ、いいか。試験前を考慮してビールだけにしておく理性はあった。とても残念であったが。
肝心の試験は次回へ続く(今回は単にじらせただけ)。
[7回]
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2010
10,09
10:01
家庭医専門医
CATEGORY[家庭医関連]
家庭医療専門医を受験した。あまり興味はないかもしれないが、あまりにもこのブログを読んでいる人も少ないので、誰かが検索することを願って、受験記を書いてみたいと思う。
そもそもどんな資格か。それがよくわからないのだが、ともかくも
3
年間の家庭医療後期研修を修了すれば受験資格がもらえ、多くの人は修了翌年に受験する「家庭医」の資格試験である。家庭医が何であるかの議論はひとそれぞれであるのでここではしない。主催するのはいわゆる3学会、プライマリ・ケア連合学会である。
私自身の経験を書く。試験そのものがまだ今回で
2
回目という若い資格なので何をすればよいのかさっぱりわからなかった。試験内容さえもよく知らず、受験
1
週間前にホームページで確認するほどだった。
出願には
10
個のポートフォリオ(新手のレポートみたいなもの)と簡易症例報告
20
例を提出せねばならない。これは来年度よりさらに増えるという。
ポートフォリオはいわゆる内科分野だけではなくて家庭医的にどうするのかとか、家族対応をどうしたとか、そういった内容が求められる。
ICU
の症例を報告してはならない。家庭医的に何か問題を解決したよい事例を選ぶ方がよいらしい。少なくて困った。失敗例ならたくさんあるが。救急とかいわゆる内科分野のものは過去に書いたケースレポートから選んだ。早めに書くことをお勧めします。たいへんでした。
あとは
ACLS
の書類だとか、こまごまとした提出物があった。詳細は忘れた。もう
6
月の話なので。受験要項の詳細は毎年変るだろう。受験者の方はチェックしてください。ぎりぎりに変更になるかもしれませんが。
学科試験、実技試験は
9
月
20
日と
7
月ごろ決まったので、何か試験対策を、と思っていたのだが、何をすればよいのかさっぱりわからないまま受験
7
日前になった。困った。あまりにも情報がなさ過ぎてよくわからない。日々の業務に流されてここまで来てしまった。うーむ…
そこでとった方法とは! (次回に続く)
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